鹿吉の美味しいブログ

思わず小さく笑ってしまう徒然なる日常を書き綴っております

スイートポテトと梅雨とキノコ

いつでも元気に焼いております、鹿吉です。
こんにちは!

鹿吉ケーキラボでもリピ率の高かったスイートポテトでございますが、理想的な芋が見つからずに販売停止をしておりました。
ところが最近ちょっとイイ感じのお芋さんに出会うことが多くなりましたので、数量限定ではありますが再販することになりました!!!

滑らかな舌触りの生地に、ほのかに香るバニラとブランデー
濃厚ながらも味わい深いスイートポテトはお子様からシャンパン片手の大人様にまで喜ばれるスイーツでございます。

是非このチャンスにお買い求めくださいませ~

ご興味を持っていただけた方はどうぞこちらへポチっとな、宜しくお願いいたします~

さて梅雨本番のジメジメとした毎日になってまいりました。
こういう時期になると学生時代の友人の豪胆(?)な逸話が思い出されます。本日はそんな話をひとつ。

彼は日本でも有数の超難関大学の学生でした。

私が知り合った頃は院生として研究室に所属したときで、日々の授業や研究に忙しそうにしながらも楽しそうに学生生活を満喫しておりました。

その彼が入学当初のときの話です。

格通知を片手に母親と一緒に下宿先を探していました。

実家は大学からは遠く、下宿が必須だった彼はとにかく家賃を安く上げて手元に現金を残したいと考えておりました。

親から支給される生活費は定額と決められていたからこそ、家賃を節約して潤いのある生活を求めたのかもしれません。

散々見て回り、母親が反対するも、彼が決めたところに契約することになりました。

風呂なし、共同便所、共同キッチン、共同洗面所、4畳半一間。

その話を聞いたとき、未だにそんな稀有な物件があるのかと私は驚きました。

私も下宿でしたが、当然のように普通の1DKとかワンルームで生活しておりましたし、その時点では2LDKに住んでおりましたので、もうすでにそのような過去の遺物的物件は淘汰されたと思っていたのです。

けれどその界隈ではさほど珍しい物件でもなく、100円で3分シャワー付きだから羨ましがられた、とかトイレが共同じゃない、ということでお坊ちゃん扱いされた、などの話を他からも耳にして、男の子ってわりとデンジャラスな生活選ぶんだなぁ…と思ったことは忘れません(笑)

彼の選んだ物件は上記の条件に加え、半地下のような状態の部屋で、月に18000円でした。

これを高いとみるか、安いとみるか、正直難しいところだと思いましたが、そういう物件が多いため周辺には昔ながらの銭湯も多くあり、しかも学生料金だと250円で入れました。

どういうシステムなのか、よくわからないのですが、タオル一枚だけ持って銭湯に行き、石鹸やらシャンプーやらはお取り置きだったようです。

ボトルキープならぬお風呂セットキープです。

しかも無料。

毎日通っているうちに常連さんが置く場所を決めてくれて、銭湯の主には声もかけずにキープができる不文律があるんだ、と聞いたとき、常連さんの及ぼす権力範囲がデカすぎる!と驚いたものです。

そんな彼が1年も経たないうちに違約金を支払ってでも家賃36000円の物件に引っ越しすることになったのはやはり梅雨時期が原因でした。

母親が懸念していた通りに、そして夏を迎えてさらに苦行を強いられることになり、決断せざるを得なかったとしょんぼりと彼は話してくれました。

「梅雨はさ、ジメジメするのは当たり前だけど、半地下みたいな部屋だったからさ、朝、出掛けて夕方帰ってさ、まず畳に上がったらべちゃっていうんだ」

「べちゃ?」

「うん、湿気、というより、もうすでに水浸し?みたいな感じでさ」

「べちゃ?」

「そう、それでうわぁ…とは思ったんだけどさ、畳んである布団にさ、朝にはなかったキノコがはえててさぁ…」

「キノコ???」

え?キノコって一日ではえるの?
しかも布団???

「そう、キノコ。どうせ食べられないやつだし、ぽいぽいって取って捨てて、布団ひいたはいいんだけど」

「え、その布団に寝るの???」

キノコの胞子まみれだよ?
それをいったら部屋中蔓延済みか????!!!!

「寝るよ、それしかないもん、それでもさ、べちゃってなるくらいの畳の上にひくわけじゃん?横になるとじっとりと着てる服まで濡れてくるわけ」

ひぇええええええええええっ!!!!!
無理ぃいいいいいいいいいい!!!!!

「それでも引っ越しの資金とかいろいろ考えたら難しいからさ、とりあえず我慢しよ、って思ってたんだけどさ」

「我慢?できるもんなの、それ???」

「するしか、ないじゃん」

「えぇえ…すごぉい…」

「でもさ、夏にさ、2Lのペットボトルからお茶を飲んでたんだけどさ、気付いちゃったんだよ」

「ん?」

「半地下で暗かったから、あんまりよく見てなかったんだけど、ペットボトルのお茶の中にさ、ぷよぷよ、まりもみたいなのが浮いててさ」

イヤァァァアアアアアア!!!!!!
それ、絶対、ダメなやつぅぅぅぅぅぅうううう!!!!!!

「やっぱ、直接飲むとヤバいねぇ」

いや、そんな楽し気に言われても……

「冷蔵庫は…?」

恐る恐る聞く私にそんなものはない、ときっぱり断言した彼は健康のことを考えて、このままではヤバいと思ったとのことで、年末まで必死に資金を作り、引っ越しを敢行したとのことでした。夏どころか秋も耐え抜いたその胆力に感服です。

さすがに親に強請ることもできなかった、と肩を落とす彼に、私は言葉もありませんでした。

この話を聞いて以来、ジメジメとした梅雨時期になると無意識にどこかにキノコがはえてはいないかと確認してしまう私にございます(笑)

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました~♪